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[思心]マスコミの品格~中田英寿を通して~1

 心
~我おもう ゆえに~


不定期にお届けするエッセイです。
単発的に書いた論文とかテーマに絞った雑談とか。

今回のテーマ
マスコミの品格
~中田英寿を通して~ 1


2年前、前身のブログで書いたものを今一度書き直してアップします。
いまだにブームらしい「○○の品格」に乗っかります。


追記(1/15)
※一部伝わりにくいと思えた点、加筆しました。
 拍手をいただけた皆様、またお読みいただけた皆様
 御礼申し上げます。


[READ MORE...] をクリック。



2006FIFAワールドカップ。
グループリーグ第3戦、日本の対戦相手はブラジル。
敗戦の後、ピッチ上で大の字に横たわり
ブラジルのユニフォームで顔を覆い隠していた背番号7番。

中田英寿だ。

そのまま数分間、天を仰ぎ続けた彼。
何を想い、何を感じていたのだろう。
それは彼にしか分からない領域。
しばらくして立ち上がると会場のファンに向かって軽く手を挙げた。
これが最期と決意していたであろうピッチの上から……。

彼は目を真っ赤にし、いつものように試合後のインタビューを受けた。
インタビュアーは中田専属らしきいつもの人のようだ。
が、中田に問いかけるその声は明らかに萎縮している。
中田のマスコミに対するそれまでの姿勢や態度がそうさせるのだろう。
この時もまた同じだった。
インタビュアーは旧態依然とした日本のスポーツ記者独特の
下らない含みを持たせた質問を延々繰り返す。

「次に向けて頑張ります」

敗戦の弁を語る将の、そんな下らないポジティブ回答がマスコミは欲しいのだ。
その為に手を変え品を変えインタビューは続く。
答えはひとつなのに……。

中田は同じ答えしか導き出せない質問をするその人に
「ちゃんと話聞いてます?」と冷静に返答する。
よもやの言葉にインタビュアーも一瞬たじろぐ。
だが、すぐさま彼は角度を変え、何としても「敗者の美」を引き出そうとする。

「泣いているようにみえましたが……」

インタビュアーの質問に、呆れたように「そう見えましたか?」と返す中田だった。

もはやこのインタビュアー・・・いや日本のマスコミに
「『ええ、悔しかったんで泣きました』とでも言って欲しいのか君たちは?」
と、問いただす事など、無意味な事だと中田は気づいていた。
いや、深く身に沁みていたのだ。
言えば言ったで誇張され、言わなければ言わないでまたバッシングする。
それが日本のマスコミなのだ。

サッカー選手はピッチ上が全て。
それ以上でもそれ以下でもない。
出た結果に対してグチグチと言い訳をマイクに向かって話すものではない。

説明させることは野暮なこと。

分かっていなかったのはインタビュアーと、
一部の中田に嫌悪感を持つ芸能人。
そして、そんな取材をよしとする日本のマスコミなのかもしれない。

だが、彼の「涙」の理由は、
インタビュアーがわざわざ問わずとも
あの試合、あの大の字に横たわったシーンを見ていた多くの人が
本当は理解できたんじゃないだろうか。
彼の目には口で語る以上の言葉を感じた。

彼の涙の奥にあるものはなんだったのだろうか。
マスコミはそれを引き出す術を知りえない。
いや、知っていてもそれを取り上げようとはしない。
だからこそ私たちが考えねばならないのだ。
マスコミの流す情報の波に流されないように……。


つづく

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